中国国家エネルギー局がこのほど発表した「中国新型エネルギー貯蔵発展報告（2025）」によると、2024年末時点で、中国国内で稼働している新型エネルギー貯蔵の設備容量は7376万キロワット（kW）、1億6800万キロワット時（kWh）に達し、世界全体の設備容量の40％以上を占めた。中国の新型エネルギー貯蔵規模は世界トップとなっている。人民日報海外版が伝えた。
電力需要の少ない時間帯に充電し、需要のピーク時に放電する。中国ではこのようなエネルギー貯蔵システムの応用範囲が拡大している。
エネルギー貯蔵の整備や「グリーン電力」貯蔵の展開は、中国が再生可能エネルギーを積極的に推進し、新型電力システムの構築を進める上で重要な措置とされる。風力や太陽光などの再生可能エネルギーは供給が不安定で、電力ピーク時に風や太陽光がない場合、新エネ発電は出力が不安定になるという問題に直面する。貯蔵施設の整備は、フル稼働する際に余剰電力を貯蔵し、風や光のない時や電力需要のピーク時に放電してエネルギーを補うことで、停電を防ぎ、電力需要を満たすものだ。
データによると、2024年末時点における中国国内の新エネ貯蔵設備容量は7376万kWで、世界全体の40％以上を占め、年平均成長率は130％を超えた。「第14次五カ年計画（2021-25年）」の開始以降、その規模は20倍増加している。25年6月末時点では、中国国内の新型エネルギー貯蔵設備容量は9491万kW、2億2200万kWhとなり、24年末から約29％増加した。内モンゴル自治区と新疆ウイグル自治区では、設備容量がいずれも1000万kWを超え、山東省、江蘇省、寧夏回族自治区でも500万kWを超えている。