復旦大学の研究者が、柔軟で高い弾力性を持つ高分子繊維の内部で、大規模な集積回路の製造を実現した。これにより、「ファイバーベースチップ」は概念から現実のものになった。関連成果は22日付の国際学術誌「ネイチャー」に掲載された。新華社が伝えた。
同大学の彭慧勝・陳培寧両氏のチームは繊維にチップを埋め込むため、「利用するのは繊維の表面のみ」という従来の発想を脱し、多層スパイラル積層構造を設計した。具体的には、繊維内部に多層の集積回路を構築し、螺旋状に重ね合わせることで、繊維内部の空間を最大限に利用した。この設計に基づき、同チームは長年の研究開発を経て、弾性高分子上で直接フォトリソグラフィーにより高密度集積回路を作製できるプロセスを確立した。
同チームはすでに実験室レベルで「ファイバーベースチップ」の一定規模の製造を実現している。製造されたチップでは、トランジスタなどの電子部品の集積密度が1センチメートル当たり10万個に達し、トランジスタと他の電子部品を効率的に相互接続することで、デジタル・アナログ回路の演算などの機能を実現できる。
繊維エレクトロニクス分野の専門家である華中科技大学教授の陶光明氏は、「新たな作製プロセスは、繊維に情報処理能力を付与しながら、その柔軟性を維持している。これは繊維エレクトロニクスのシステム統合に新たな道を開くだけでなく、集積回路分野の発展にも新しい発想を提供する可能性がある」と評価している。

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