中国工業生産2・9%減=4月、約2年ぶり
2022年05月17日
中国国家統計局が16日発表した4月の工業生産は、前年同月比2・9%減だった。新型コロナウイルス感染対策により上海市のロックダウン(都市封鎖)が長引いた影響で、コロナ感染初期の2020年3月以来、2年1カ月ぶりのマイナスに転落した。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。
統計局の報道官は、中国経済が5月に持ち直し、消費回復が加速するとの見通しを示した。コロナの影響を受けている地域で徐々に生産再開を進めており、中国経済は第2・四半期も比較的堅固な傾向を維持する見込みだとしている。
中国、WHO発言に反発
2022年05月12日
中国外務省の趙立堅副報道局長は11日の記者会見で、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が中国に新型コロナウイルス感染の徹底封じ込めを目指す「ゼロコロナ」政策の転換を勧めたことに関し、「無責任な言論を発表しないよう望む」と反発した。「中国はコロナ対策で最も成功した国の一つだ」とも強調した。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。
WHOのテドロス事務局長が10日、感染力の強い変異株の出現が続く中、ゼロコロナ政策は「持続可能ではない」として、中国は別の対策に移行することが必要だとの考えを示したことに対し、中国のインターネット上では11日、テドロス氏の発言の動画が「規定違反」として削除されるなどした。
中国4月輸出4%増に鈍化=物流停滞、対ロ貿易は加速
2022年05月10日
中国税関総署が9日発表した貿易統計によると、4月の世界全体に対する輸出が前年同月比3・9%増の2736億ドル(約36兆円)となった。伸び率が前月(14・7%増)から大幅に鈍化した。新型コロナウイルス感染拡大で物流が滞った。一方、ロシアからの1~4月の輸入が前年同期比37・8%増となり、ロシアの中国依存が加速している。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。
世界最大規模の港湾、上海港の稼働が制限され、貿易業務に大きな支障が出ている。日系企業関係者によると、日本向けの部品などの輸出も停滞している。
世界全体からの輸入額は2225億ドルで、伸び率は横ばい。中国最大の経済都市、上海市のロックダウン(都市封鎖)が続き、サプライチェーン(供給網)が混乱。外出や移動の制限によって消費が停滞しているためとみられる。