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日中首脳の意思疎通必要=垂大使、シンポで強調

2022年08月29日

 垂秀夫駐中国大使は27日、日中国交正常化50周年に関するシンポジウムにオンライン出席し、日中関係について「両国の指導者間で緊密な意思疎通を行うことがますます求められている」と強調した。北京の日本大使館が28日までに発表した。首脳会談の必要性を指摘した形だ。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 垂氏は、現在の両国関係は「負のスパイラルに陥りつつある」と分析した。日中国民が誠実に付き合っていくため、双方の指導者が示す「羅針盤」が必要だと訴えた。

 シンポジウムには中国の孔鉉佑駐日大使もオンライン出席した。

中国、留学生受け入れ再開

2022年08月25日

 在日中国大使館は24日までに、新型コロナウイルス感染の影響で停止していた長期留学のための留学生査証の発給を再開すると発表した。中国では感染が拡大した2020年3月、外国人の入国を大幅に制限、その後緩和されたが、留学生査証は停止状態が続いていた。中国に進出している日系企業でつくる団体、中国日本商会の調査では、中国の大学に在学しながら渡航できずに日本にいる日本人留学生が少なくとも220人おり、同商会は発給再開を要請していた。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

中国、不動産業界を支援 経済底割れ防ぐ構え

2022年08月24日

 中国人民銀行(中央銀行)は23日までに、大手国有銀行の幹部らを集めた会議を開き、不動産業界に対する融資を確実に進めるよう指示した。財政省なども支援に乗り出す。資金繰りの悪化により各地で中断した住宅建設の再開を促し、経済の底割れを防ぐ構えだ。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 会議は22日に人民銀の易綱総裁が主要行の幹部を呼んで開いた。中国では販売済みの住宅の建設が各地で滞り、購入者らが住宅ローンの返済停止を次々に宣言する事態に発展している。

北京で預金引き出し騒ぎ

2022年08月22日

 北京市で20日、地元の主要銀行である北京銀行から預金を引き出そうと、市民らが行列をつくる騒ぎが発生した。一部の専用口座の引き出し規制が公表されたことをきっかけに不安が広がり、預金者らが各支店に押しかけた。経済が低迷する中、市民は金融危機の発生を警戒し敏感に反応するようになっている。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 北京市は19日、公的医療保険の個人負担分を管理する口座について、9月1日以降は自由に引き出せなくすると発表した。中国メディアによると従来は使い道にかかわらず引き出せたが、指定病院などでの支払いに限定する。

 20日午前、国有系北京銀行のある支店の前では、店に入りきれない30人ほどが行列した。従業員が「お金は引き出せます。2、3日すれば行列もなくなるから、それから来て」などと説明。北京銀行は中国メディアに対して「預金引き出しの影響は短期的で心配ない」とコメントした。

習氏3期目へ人事ヤマ場=北戴河会議、長老らと協議

2022年08月18日

 中国共産党の習近平総書記(国家主席)が3期目入りを目指す第20回党大会を秋ごろに控え、次期指導部の人事調整がヤマ場を迎えた。河北省の避暑地・北戴河では幹部や党長老が意見交換するとされる非公式の「北戴河会議」が今月上旬に始まったとみられる。習氏が自身の意向をどれだけ反映させられるかが焦点だ。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 党大会は5年に1度開かれる。習氏は7月26~27日に開かれた中央・地方幹部の学習会で「次の5年」の重要性に繰り返し言及。党大会時68歳で引退するとの不文律を破り、続投する見通しだ。