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【14-15】韓国人の中国接近さらに進む 日韓共同世論調査で判明

2014年 7月11日 小岩井 忠道(中国総合研究交流センター)

 非営利団体「言論NPO」と韓国のシンクタンクである東アジア研究院(EAI)が7月10日発表した「第2回日韓共同世論調査」の結果、「日本より中国との関係がより重要」と答えた韓国人が43.8%に 上り、昨年の35.8%からさらに増えていることが分かった。

 「日本よりも中国により親近感を感じる」という韓国人も、昨年の36.2%から38.8%に増えている。「中国よりも日本により親近感を感じる」韓国人は、昨年の13.5%からさらに減って12.3%に とどまった。

 一方、「対中関係を対韓関係より重要」と考える日本人は、昨年の20.0%から15.6%に、「対韓関係を対中関係より重要」と考える日本人は昨年の13.9%から12.4%といずれも減っている。 

 「韓国より中国により親近感を感じる」日本人は、昨年の5.9%から5.0%に減り、「中国より韓国により親近感を感じる」と答えた日本人も昨年の45.5%から37.2%に減った。

 「これからの世界政治をリードしていく国や地域はどこか」という設問に対する回答でも、韓国人の中国傾斜ははっきり出ている。米国を挙げる人が81.2%で昨年の74.8%からさらに増えているが、中 国が昨年の71.7%から81.9%に増え、トップの座を米国から奪った。日本を挙げたのは7.5%で、昨年の4.7%よりは増えたものの、中国との差は広がった。

 軍事的脅威を感じる国として、日本人の場合は、中国を挙げた回答が71.4%と昨年60.1%から増え、トップの北朝鮮72.5%に接近している。韓国人は、1位が北朝鮮83.4%で、2 番目に脅威を感じる国として日本46.3%となっている。中国はその次の39.6%で、日本人の中国に対する警戒感と、韓国人の中国に対する警戒感も相当な違いが見られた。

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