第1節 概要
1987年、国家級のインキュベータではないが、中国初のインキュベータが武漢にて誕生し、その後、第1次国家インキュベータとして認定された。1995年、タイマツ計画を具現化した内容として、国 家特色産業基地と国家ソフトウェアパークが誕生した。2000年に、中国第1次国家帰国留学人員創業パークが認定され、2005年に中国第1次国家知的財産実証パークが認定された。
本章では、「その他」の国家サイエンスパーク・ハイテクパークとして、「国家特色産業基地」、「国家ソフトウェアパーク」、「国家インキュベータ」、「国家帰国留学人員創業パーク」、「 国家知的財産実証パーク」について説明するが、これらは今まで述べてきた国家ハイテク産業開発区、国家大学サイエンスパーク、国家バイオ産業基地、国家イノベーションパーク、中 外共同運営国家ハイテクパークに対し、第1章において述べたように、一定の前提の下での相対的な位置づけにすぎない。
ところで、国家インキュベータ、国家特色産業基地、国家ソフトウェアパークはいずれも中国「タイマツ計画」に深く関わっているパークであるが、国 家帰国留学人員創業パークや国家知的財産実証パークはもともと別個の方針や政策に基づいて設立または認定されたものであるため、タイマツ計画以外の関連政策などを理解することも重要である。以下では、そ の他のパークの概要を説明するとともに、それぞれの関連政策を簡単に記述する。