中国研究会開催報告&資料
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第12回研究会「中国医学と西洋医学の臨床での共通点および中国医学の特殊性」/講師:孫樹建、渡辺賢治(2008年11月17日開催)

 科学技術振興機構(JST)中国総合研究センター(CRC)主催の第12回研究会は11月17日(月)JSTにて開催された。

会場の様子

 講師を務めたのは、中国上海中医薬大学附属日本校の孫樹建教授と慶應義塾大学医学部漢方医学センターの渡辺賢治センター長である。

 孫教授は「中国医学と西洋医学の臨床での共通点および中国医学の特殊性」について講演した。同氏は上海中医薬大学の概要を紹介した上で、「中医」ということばの概念についての再認識に触れ、生 命現象に対する中医学と西洋医学の見方の相違及び現代自然科学と中医学、西洋医学との関係を解説し、「中医学研究の目的は西洋医学の弱い領域を補い、西 洋医学との結合により中医学の臨床治療効果を高めることであり、現代自然科学の可能な領域で中医学のメカニズムを解明することだ」と述べた。

上海中医薬大学附属日本校・孫樹建教授

 続いて、渡辺センター長は「今後の医療への漢方の貢献と診療情報の国際的協調」について講演を行った。同氏は講演の中で、日本版総合医が漢方を駆使することによって、「 漢方使用そのものにより医療費削減効果が可能だ」と言い、「専門医に回す症例が減少し、専門医が自分の領域に専念できる」と指摘する。

 「伝統医学がグローバル化する中で診療情報の国際化が必要だ」と述べ、診療情報の土台はできつつあるが、それを推進するためには、政府としての研究助成、産業育成及び貿易振興への支援が必要であり、国 の漢方医学センターの創設が必要だと強調した。

 講演の後、質疑応答が行われた。最後は中国総合研究センターセンター長・藤嶋昭が閉会の挨拶を行い、研究会を締め括った。

CRCスタッフとの研究会終了後の記念撮影
慶應義塾大学医学部漢方医学センター・渡辺賢治センター長

 研究会には、中国大使館、日本の官公庁はじめ、マスコミ、企業、研究機関及びJSTなど多数の関係者が参加した。今回の講演記録は別途整理の上、中国総合研究センターのホームページに掲載する予定である。

講演資料

  1. 「中国医学と西洋医学の臨床での共通点および中国医学の特殊性」 ( PDFファイル 1,640kb)
  2. 「今後の医療への漢方の貢献と診療情報の国際的協調」 ( PDFファイル 1,599kb)
  3. 孫樹建教授講演録
  4. 渡辺賢治センター長講演録

(中国総合研究センター フェロー 内野秀雄 記)