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【18-011】研究者への奨励金に税制上の特例措置―大学等の研究成果の実用化促進へ

JST北京事務所 2018年5月9日

 中国国務院常務会議は、4月18日、職務上得られた研究成果の実用化に伴い得られた現金奨励の個人所得税における特例措置の実施を定めた。

 具体的には、非営利研究機構、大学等の機関の研究者・技術者が職務上の研究開発を通じて得た特許やソフトウェア、新種の生物医薬品等について、そ れらの成果の譲渡やライセンスにより所属機関が収入を得てから3年以内に支払った現金奨励金について、研究者・技術者個人の当月の所得税の計算に際して、現金奨励金額の半額を所得控除するというものである。

 これによって、研究成果の実用化の促進を図る。

 なお、この措置の決定以前から、中国では、科学技術成果移転促進法において、次のように定められている。各機関で特段の定めがない場合、職 務上得られた成果の譲渡やライセンスにより得られた収入の50%を下限として、その成果を得るために重要な貢献をした研究者・技術者に奨励・報酬を与えることが求められている。北京市等一部の地方政府は、独 自に50%より高い下限を定めている。