2012年03月19日-03月23日
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上海 65mの電波望遠鏡がまもなく完成

2012年03月22日

 上海市シャ山では現在、口径65メートルの電波望遠鏡の建設が急ピッチで進められている。同望遠鏡の建設は、中国科学院と上海市政府が共同で進めているプロジェクトであり、今年下半期に完成する予定。科技日報が22日に報じた。

 同望遠鏡は同タイプの電波望遠鏡としてはアジア最大の口径を持ち、完成すれば世界4位の性能を誇る。「シャ山の大耳」とも呼ばれ、口径65メートル、高さ70メートル、重さ2700トン、主反射鏡の面積はバスケットコート8枚分に相当する。

 同望遠鏡には、多くの世界最先端の設備が設置されているほか、旋回機能も有しており、天体追跡能力が高い。

 専門家によると、風、温度、湿度の変化はいずれも望遠鏡の能力に影響する。また2700トンという巨大な本体が受ける重力も反射面の変形をもたらす。このため、望遠鏡の杭基礎は地下65メートルの深さに埋め込まれ、安定を維持している。また、望遠鏡の実面板4枚が交差する場所には最新のアクチュエータが設置されており、精度0.3ミリの微調整が可能。このほか、宇宙飛行プロジェクトでよく用いられる周波数帯を含む8つの周波数帯を1分以内に切り替え、観測することが可能だ。

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