エイズの治療は世界的な難題だ。ワクチンでHIV感染を抑制することは可能なのだろうか?上海パスツール研究所はこのほど、HIV-1型エイズウイルスのワクチン開発で重要な成果を得た。新たなワクチン調製方法を見つけ出し、すでにショウジョウバエ細胞での試験にも成功しているという。この成果はウイルス学雑誌「Journal of Virology」のオンライン版で発表された。新華社が15日に報じた。
中国科学院上海パスツール研究所の周保羅研究員率いる研究グループは、ワクチン調製の突破口である「ウイルス様粒子(ウイルスに類似した構造を持つ構造体)」を発見した。この「ウイルス様粒子」はウイルス核酸を持たないため、エイズの感染・増殖能力はないが、外殻はエイズウイルスと同じだ。人体に入った後に抗体が形成されれば、エイズワクチンの開発が成功することとなる。