2012年08月27日-08月31日
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中国、鉱山用救出カプセルの開発に成功

2012年08月29日

 山東省正昌煤礦(炭鉱)機械有限公司、中国科学院自動化研究所、中国石炭科学研究総院が共同開発した鉱山用移動式救出カプセルがこのほど試験に成功した。長さ10メートル、幅1.5メートル、高さ1.85メートルのスチール製のカプセルの中で、10人の鉱山作業者が外部からの支援なしに106時間を無事過ごした。同救出カプセルは、インテリジェント化・情報化において中国最高レベルを誇る鉱山用救出カプセルだ。科技日報が報じた。

 炭鉱などで事故が発生した際、直ちに撤退できなかった作業者はこの救出カプセルを利用することで、安全で密封された避難空間を得ることができる。さらにカプセル内のモニタリング設備を通じ、外からの救援を誘導することも可能だ。

 正昌煤礦機械公司の趙炳昌董事長(取締役会長)は、「この救出カプセルは安全保護、酸素供給保証、有害ガス除去、環境モニタリング、通信、照明、生存保障などの基本的機能を備えている。最大の特徴は、カプセルのシステム情報を炭鉱の自動管理システムとリンクさせることができる点で、これにより、炭鉱安全保障システムの統合管理、動的リモートモニタリング、安全制御を実現し、救出カプセルの全面的な安全保障機能が大幅に高まった」と紹介する。

 中国科学院自動化研究所・センサーネットワークセンターの李学恩主任は「この救出カプセルにはモニタリング・制御システムが集積されており、炭鉱用の移動式救出カプセル製造・応用分野における国内外の空白を埋めた。このカプセルはまた、中国の炭鉱救助設備のインテリジェント化、情報化、ネットワーク化実現に向け、技術的支援を提供するものとなる」と指摘する。

 国家安全生産監督管理総局(安監総局)と中国国家煤鉱安監局(石炭鉱安全監察局)は2010年、全国の炭鉱に対し、安全保障能力を高めるために▽炭坑監視▽人員測位▽緊急避難▽自立救命▽給水救済▽通信連絡--の「6大安全システム」を取り付け、完備するよう要求した。

 中国の炭鉱2万カ所で、それぞれ平均15台の救出カプセルが必要とすると、炭鉱市場のみに限っても救出カプセルの需要は30万台を超える。

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