中国科学院電工研究所が建設した北京市延慶県にある太陽熱実験発電所は8月、太陽エネルギーを使った発電実験に成功し、以来3カ月にわたり無故障で稼動している。これにより、中国初となる太陽熱実験発電所が完成し、中国は米国、ドイツ、スペインに続き、大型太陽熱発電所の関連技術を掌握した世界で4番目の国となった。人民日報が伝えた。
同発電所は第11次五カ年計画期(2006-2010年)の「国家ハイテク研究発展計画(863計画)」重点プロジェクトの1つ。延慶県の太陽熱資源に基づいて計算すると、同発電所の年間発電量は195万キロワット時で、従来の火力発電所と比べると、標準石炭換算で年間663トン分を節約できるほか、二酸化炭素2336トン、二酸化硫黄17.5トンの排出を削減できる。
太陽熱発電所は一般的に太陽熱発電システムは集熱器、蓄熱器、発電機などから構成され、太陽エネルギーを熱エネルギーに転換し、その熱で水蒸気を発生させてタービンを回し発電する。蓄熱することで持続的に発電でき、また火力発電所に太陽熱発電施設を増設することも可能だ。