2014年06月23日-06月27日
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中国の宇宙ステーション、2020年に稼働開始

2014年06月25日

 中国科学院院士、中国科学院力学研究所研究員の胡文瑞氏は、上海市科学技術協会のイベントに出席した際に、「有人宇宙事業の段階的な計画によると、中国の宇宙ステーションは2020年に稼働開始する見通しだ。宇宙ステーションは5つのモジュールで形成されるが、1つ目のモジュールは2018年頃に打ち上げられる」と語った。中国科学報が伝えた。
 胡氏は「宇宙ステーションと科学研究」と題する報告を発表し、有人宇宙事業、宇宙ステーションなどを巡り、聴衆と意見を交換した。胡氏は、「現在軌道上にある国際宇宙ステーションは2020年に閉鎖される予定だが、2024年まで退職を引き伸ばす可能性もある。この間に、中国の宇宙ステーションは国際宇宙ステーションと共に、人類の2つの宇宙ステーションになる。さらには世界でただ一つの、人が操作する宇宙実験室になる」と述べた。
 地球から数百キロ離れた宇宙に宇宙ステーションを建設する前に、中国は一連の有人宇宙実験を実施する。これには来年打ち上げられる宇宙実験室「天宮2号」、その後に打ち上げられる「長征7号」ロケット、貨物宇宙船「天舟」などが含まれ、ドッキングにより新たな宇宙航行システムを形成する。宇宙ステーションの技術検証の終了後、中国は複数モジュールによる初の宇宙ステーションを建設する。
 胡氏が提供した宇宙ステーションの構造図によると、宇宙ステーションの主体は十字型になる。中心モジュールの一端には有人宇宙船、もう一端には貨物宇宙船がドッキングされ、両翼は宇宙実験モジュールになる。胡氏は、「国際宇宙ステーションの450トン以上のサイズと比べ、中国の宇宙ステーションは約60トンのみと小さいが、すべての機能が揃っている」と話した。

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