国務院常務会議は先ほど、第13次五カ年計画国家科学技術革新特別計画を可決した。第13次五カ年計画期間(2016−20年)中、中国の科学技術革新がどのような取り組みをするのか、世界中の注目を集めている。中国科学報が伝えた。
中国科学技術部(省)の李萌副部長によると、特別計画では国家の先発者の優位性を構築し、「深宇宙・深海・深部・深藍」をめぐり、国家安全と戦略的利益を保障する技術体制を発展させることになる。
・深宇宙
宇宙ステーションの建設と火星探査。有人宇宙事業の「3ステップ」の目標は、宇宙ステーションの建設だ。中国はこれを踏まえた上で、第13次五カ年計画期間中、火星探査のスタートを検討する。また重大特別計画のプロジェクトにおいて、国家は宇宙船の軌道上のサービス、宇宙・天地一体化ネットワークといった宇宙の開発利用を検討しており、いずれも系統的な方針を持つ。
・深海
深海宇宙ステーション。有人潜水艇「蛟竜号」は、中国が海洋分野で急発展を実現していることを証明した。今後は深海資源調査、国家海洋権益維持の面で、さらに多くの重要技術の進展が必要だ。うち重点任務となるのは深海宇宙ステーションの建設だ。深海宇宙ステーションという系統的なプロジェクトにより、中国の深海技術・設備のシステム開発と研究を強化する必要がある。
・深部
これには地球深部の鉱産物・エネルギー資源の調査と開発、それから都市空間の安全利用、減災・防災などの内容が含まれる。
・深藍
ネット空間、情報技術、人工知能の戦略的ハイテク技術。中国のスパコンは現在、世界トップとなっているが、現代ネットワーク空間における情報の安全・維持の問題が、ネットワークの時代に人々が関心を寄せる難しい問題になっている。これは今回の重大特別計画の重要内容でもある。
中国は第13次五カ年計画期間中、2030年を見据えた15の重大科学技術プロジェクトを実施する。これには量子通信・量子コンピュータ、航空エンジン・ガスタービン、スマート製造・ロボット、重点的新材料、石炭クリーン利用、北京・天津・河北環境総合改善などが含まれる。