人類の深宇宙探査技術は急速な発展を遂げているが、中国初の火星探査計画の進捗はどうなっているのだろうか。中国科学院重大科学技術任務局の徐帆江副局長は、20日に開幕した第3回北京月・深宇宙探査国際フォーラムで、「中国初の火星探査任務は火星の周回・着陸・観測の科学探査を行う」と表明した。新華社が20日、伝えた。
中国初の火星探査任務の張栄橋チーフデザイナーは同日、同フォーラムで、「2020年頃に実施する中国火星探査プロジェクトは、計画に基づき着実に推進中だ。初の火星探査任務では、火星の宇宙環境、形状的特徴、表層構造、大気環境などの重要データを収集する」と話した。
情報によると、中国初の火星探査プロジェクトには、探査機7機、火星ローバー6台が使用される。初の火星探査任務では、火星の宇宙環境、形状的特徴、表層構造、大気環境などの重要データを収集する。
徐氏は、「中国は2004年に月探査プロジェクトを開始すると、嫦娥1号から3号までの科学探査任務を順調に完了し、多くの科学探査データと一連の重大な科学成果を手にした。特に嫦娥3号の科学探査データを利用し、中国の科学者らは初めて着陸エリアの土壌と浅層の構造的特徴を明らかにし、新型玄武岩を発見した。これらの成果は世界の同業者から承認・評価されており、多くの成果が世界初のものになっている。嫦娥5号は今後数年に渡り、月から2キロのサンプルを持ち帰るが、これを実験室内で研究する。中国初の火星探査任務は火星の周回・着陸・観測の科学探査となる。これらの宇宙探査計画が、中国の月・火星への科学の認識を豊かにし、掘り下げることは間違いない」と話した。
フォーラムの会期は3日間。主な内容は▽2030年までの主要宇宙国の月・火星・小惑星探査計画▽惑星科学研究の進捗と今後5−10年間のホットな話題▽月及びその他の地球外天体からサンプルを回収し研究する方法・手段及び科学の進展▽深宇宙探査の新方法及びペイロードの新技術――などとなっている。
同フォーラムは中国科学院が主催し、中国科学院月・深宇宙探査総体部が事務局となる、国際的な学術交流イベントだ。