中国上海市でこのほど、フィンテック分野の国際大会「2023Inclusion・外灘大会」が開かれた。今回は「科学技術・持続可能な未来を創造する」をテーマに、8000平方メートルの展示エリアに人工知能やブロックチェーン、プライバシーコンピューティング、6Gなどの先端技術イノベーションのブレイクスルーが展示された。来場者はデジタル技術が推進する都市、産業、生活の新たな可能性を実感した。新華網が伝えた。
「未来安全実験室」では、1台のロボットカーとロボットアームが緊密に連携し、スマートフォンを運んで、その安全性を検査していた。これは螞蟻安全天璣実験室がグーグルに提供する携帯電話生体認証セキュリティテストの実際のシーンをシミュレートしたもので、市場の大半のアンドロイドスマホがここでセキュリティテストを受ける。
ロボットカーはロボットアームと共に、全プロセスで人の干渉を必要とせず、3次元視覚センサーや人型アームシステムと連携させることで、環境を感知して物品の正確に掴み、異常に対して臨機応変な対応を取る。無人車両が作業に加わることで、実験室が停電しない限り、検査ラインは24時間365日連続で作業ができる。テスト効率は従来の5倍になり、携帯電話1台のテスト回数を20万回にすることを可能にした。
特製のヘッドセットを着用すると、脳波の特徴を識別し「脳指紋」による身元確認が体験できる。これは螞蟻安全実験室が中国情報通信研究院やブレイン・マシン協力生産メーカーの博瑞康と共同開発した最新技術であり、将来のウェアラブルデバイスシーンにおける身元確認に向けた技術的準備を行っている。
20年後の高齢者の暮らしはどんなものになるのだろうか。会場には、泰康や博騰、支付宝(アリペイ)などによる高齢者向けマンションが設置された。手すりが設置されていたり、バスルームが滑りにくくなっているなど、室内には行き届いた配慮が見られる。泰康はまた、高齢者の体の状態を体験できる特殊スーツを展示。来場者がこのスーツを着用することで、高齢者の日常生活を体験し、高齢者の状況をさらに理解できるようにした。