2023年10月10日-10月13日
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中国国家航天局が「嫦娥8号」に関する国際協力を募集

2023年10月11日

 中国国家航天局は2日に開かれた第74回国際宇宙会議(IAC)で、月探査機「嫦娥8号」に関する国際協力の機会を発表した。中国新聞網が伝えた。

「嫦娥8号」は、中国の月探査プロジェクト第4期の重要ミッションとして、2028年前後に打ち上げられる計画となっている。月のマルチフィジックスや区域地質断面探査・研究、月面基地からの地球観測・研究、月のインサイチュサンプル分析およびリソースの利用、月面環境における小型密封陸上生態系の実験・研究などが行われ、「嫦娥7号」ミッションなどと共に、月の科学研究ステーションの基本型を構成する。

 中国は月探査プロジェクトの「平等・互恵、平和利用、協力・ウィンウィン」という原則に従い、「嫦娥8号」ミッション実施において、国際社会に向けて国際協力の機会を提供する。各国と国際組織に対し、ミッションレベルやシステムレベル、独立モジュールレベルの協力を展開し、重要で独創的な科学的発見を共同で成し遂げ、人類運命共同体の構築を共同で促進しようと呼びかけている。

「嫦娥8号」ミッションに関する国際協力は、機器間のインタラクションや共同探査といったミッションレベルの協力、月面における基本操作能力を備えた月面ロボットや補完性を備えた科学機器の搭載、科学イノベーション性に優れた協力プロジェクトなどが優先的に考慮される。「嫦娥8号」には200キロのペイロード容量が用意され、独立モジュールの質量は100キロ以下とし、システムレベルと独立モジュールレベルの協力プロジェクトに用いられる。「嫦娥8号」ミッションの国際協力プロジェクトへの参加を希望する場合、意向書を今年12月31日までに提出する必要がある。その後、2024年4月に一次選考が行われ、9月に最終決定する。詳細については、中国国家航天局の公式サイトで発表される。

 
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