中国の高速鉄道車両が欧州に初輸出

2023年10月20日

　中国の鉄道車両大手、中国中車傘下の中車長春軌道客車（中車長客）は17日、第3回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムの場で、セルビアの建設・運輸・インフラ省と高速鉄道車両の調達契約を交わした。人民日報が伝えた。

　今回契約されたのは動力分散型高速鉄道車両20両（5編成）。列車は4両編成（動力車2両、付随車2両）で、最高営業速度は時速200キロとなっており、2025年の使用開始を予定している。

　中車長客国家鉄道客車工程研究センターの王成濤副主任は「今回契約された高速鉄道車両は、技術が成熟し、安全で信頼性の高い技術プラットフォームをベースに、欧州鉄道統一規格『TSI』、欧州技術標準、ハンガリー・セルビア鉄道の具体的な需要に基づき、同鉄道向けにカスタマイズされた電車で、スマート、グリーン、快適という特徴を持ち、欧州の業界基準に合わせている。これは中国の時速200キロ以上の高速鉄道車両が初めて欧州に輸出されるケースになる」と説明した。

　ハンガリー・セルビア鉄道は中国と中東欧諸国の「一帯一路」共同建設を象徴するプロジェクトだ。総延長341.7キロで、セルビア区間が183.1キロ、ハンガリー区間が158.6キロとなる。営業開始後、ハンガリーとセルビアの首都間の移動時間が8時間から3時間に短縮される。