2023年10月23日-10月31日
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ネイチャー誌「『一帯一路』構想が科学の発展を推進」

2023年10月31日

 英科学誌「ネイチャー」のウェブサイトはこのほど、「中国の『一帯一路』構想が科学の発展を推進」と題する社説を掲載し、「中国は低・中所得国との科学的つながりを深めている。欧州と米国はこの取り組みに参加するのが賢明な措置で、経済、環境、政治的危機の解決に役立つ」と述べた。科技日報が伝えた。

 社説によると、「ネイチャー」誌は2018年と19年に「一帯一路」参加国に記者団を派遣し、構想の科学的側面を調査した。彼らは研究者や政策立案者ら100人余りの取材を行い、国際的研究協力を大幅に拡大して世界の科学の版図を再構築しようとする中国の野心を把握しようとした。その結果、こうした協力関係は中国と欧州・米国の研究関係を補完するものであり、それに取って代わるものではないと指摘した。

 社説では、「一帯一路」の10年間で、中国がギリシャやスリランカなどで港湾の建設・改修を進め、ケニアやインドネシアで高速鉄道を導入したことについて、「こうした援助が満たされていなかった一連のニーズを補ったことは間違いないが、欠点がないわけではない」として、融資返済や環境保護の問題を挙げた。その上で「中国と西側諸国は、地政学的緊張が高まる中、互いにより洗練されたアプローチを取る必要がある」とまとめた。

 
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