2023年11月01日-11月03日
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北斗衛星測位システム、230以上の国・地域にサービスが拡大

2023年11月01日

 中国湖南省株洲市でこのほど開かれた第2回北斗大規模応用国際サミットで、北斗衛星測位システムを搭載した各種設備・機器が、中国内外の人々の生活をさらに便利にしていることが明らかになった。新華社が伝えた。

 中国の衛星航法・測位事業はここ数年、急速かつ安定的に発展している。中国の北斗産業の総価値は2022年、5000億元(1元=約20円)を超えた。北斗システムは交通輸送、防災・減災、農業、電力、天然ガスなどの分野で幅広くサービスを提供しており、大きな社会的・経済的効果をもたらしている。

 交通輸送では、北斗システムは交通輸送プロセスの監視・コントロール、道路インフラの安全監視・コントロール、港湾の高精度監視・コントロールなどで幅広く応用されている。

 今回の北斗サミットの展示エリアでは、携帯型の工具箱に似た小型のスーツケースが大きな注目を集めた。箱には「北斗および高精度地図に基づくマルチシーン列車主動防護システム」が内蔵されており、北斗システムによって列車の安全を守ることができる。

 中車株洲電機公司研究開発センター電気設計士の肖曦氏は「北斗衛星測位システムにより、列車のリアルタイムの位置と速度が測定でき、高精度地図に予め設定されている閾値と結びつけて、位置や速度、運行方向などの情報と照合し、列車に運行リスクがないかを確認する」と説明した。

 交通運輸部(省)北斗衛星測位システム応用活動指導チーム弁公室主任の王松波氏は「現在、中国国内の800万台の重点道路営業車両、4万台の郵政・宅配幹線車のすべてが北斗システムを応用している」と述べた。

 農業では、中国衛星測位システム管理弁公室のデータによると、北斗システムは10万セット以上の農機自動運転システムに利便性をもたらしている。

 中国は北斗システムの国際協力を積極的に展開し、北斗システムの世界での普及と応用を推進している。データによると、中国は現在、「一帯一路」協力パートナーを含む230以上の国・地域、15億人以上のユーザーに北斗測位・高精度サービスを提供している。

 
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