秋が深まり、中国雲南省安寧市の現代農業パークでは、バラの花が美しく咲き誇っている。これらのバラは根や茎、葉の大きさ、色が普通のバラとは少し異なっている。実はここに咲いているバラは、中国の有人宇宙船「神舟」の乗組員が「宇宙飛行」させて持ち帰った種子を育てたもので、「星から来たバラ」と呼ばれている。新華社が伝えた。
2022年8月、21セット約8000粒の花の種が、「宇宙飛行」を終えて雲南錦科花卉工程研究センター有限公司へと送り届けられた。技術者は種の消毒、冷蔵、催芽、播種などを経て、12セット約1200粒の種を開花させることに成功した。
同社の技術者である田連通氏は「宇宙育種は、花の新品種を開発する重要な技術だ。この方法により、変異系譜が拡大し、新品種が開発できる可能性が高まる」と説明した。
近代的なビニールハウスでは、技術者は温度や湿度、栄養供給などを調整し、花がすくすく生長できる環境を整えることができる。ただ、栽培拡大や試験栽培などの段階に入る前は、四季を3回経験しなければならない。田氏によると、「夏は高温や病害、冬には寒さに関する耐性を見る。状況が思わしくなければ、淘汰される。消費者が市場で購入している花のほとんどは、実験室で5年以上の優良品種選択育成を経た品種だ。中には10年前から育成が始まった品種もある。そのため、花の新品種を商品として市場で販売するというのは、本当に容易ではない作業だ」と語った。