2023年11月06日-11月10日
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貴州省でデータセンター建設が進む理由は?

2023年11月06日

 中国貴州省は風、光、水などのグリーンエネルギーが豊富で、地質条件もデータセンターの建設に適している。データによると、貴州省のデータセンターのエネルギー効率指標は他地域の平均を0.1~0.4下回り、コスト面の優位性が際立っている。経済日報が伝えた。

 スタッフは「華為雲(ファーウェイクラウド)貴安データセンターは、フル稼働した場合、毎年10億1000万キロワット時(kWh)の節電が可能だ。これは二酸化炭素(CO2)排出量81万トンの削減に相当する」と語った。

 貴州省は良好な自然資源の基盤により、データセンターの建設を持続的に推進している。貴安新区には現在、中国電信(チャイナ・テレコム)、中国聯通(チャイナ・ユニコム)、中国移動(チャイナ・モバイル)の3大通信事業者や、アップル、騰訊(テンセント)、華為(ファーウェイ)など複数の超大型データセンターが集まっている。貴州省ビッグデータ発展管理局の婁松副局長は「省内の稼働中および建設中の重点データセンターは39カ所に上る」と説明した。

 貴州省は山地が多く、多くの住民の居住地が電力供給施設から遠く離れており、電力利用手続きに労力と時間がかかる。貴州省はこの状況に対し、省政務プラットフォームと「南網オンライン」プラットフォームのデータ共有チャネルを構築し、2021年8月に西部地域で「住民の顔認証による電子事務手続き」と「企業の証明書1通での電子事務手続き」を開始し、電気利用手続きを簡略化した。貴州電網公司市場マーケティング部上級マネージャーの張超氏は「『南網オンライン』のバックエンドは『インターネット+認証』に基づき、貴州省のデータ供給交換プラットフォームから正確な個人情報や営業許可証、不動産登記証などの情報を最短時間で取得し、業務審査を迅速に完了する」と述べた。

 貴陽ビッグデータ科創城は貴州省が重点的に建設を進めるビッグデータ発展・科学技術イノベーションの重要プラットフォームだ。科創城では現在、複数プロジェクトの建設が着実に進められている。貴陽ビッグデータ科創城管理委員会主任の張宇氏は「省レベルで世界トップ500社や中国トップ500社などの誘致に取り組んでいる。計算能力の調整、公共データの高付加価値運用、人工知能(AI)などの産業クラスターを推進している。すでに700社以上の登録企業を誘致しており、2025年までにビッグデータとその関連企業3000社を集め、年間売上高を500億元(1元=約21円)以上にしたい」と述べた。

 
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