2023年11月06日-11月10日
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中国の研究チーム、世界的な寒冷化が約3.7億年前の生物絶滅の原因だと解明

2023年11月07日

 中国科学技術大学によると、同大学の肖益林教授の研究チームが中国科学院南京地質古生物研究所や合肥工業大学の研究者の共同研究により、世界的な寒冷化により約3億7000年前の生物絶滅事件が起きたことを明らかにした。中国新聞網が伝えた。

 関連研究成果はこのほど、地球科学分野の学術誌「Global and Planetary Change」に掲載された。

 デボン紀後期のフラニアン-ファメニアン境界(約3億7200年前)のF-F生物絶滅事件は、地球でこれまで生じた5大大量絶滅事件の一つだ。この事件により約80%の海洋無脊椎動物が絶滅した。

 研究チームは、華南桂林地域の2つの典型的なデボン紀後期海洋炭酸塩断面の体系的なLi-C-Sr同位体の研究を行い、新たな発見を得た。

 サンプルを分析した結果、炭酸塩C同位体がF-F境界付近で顕著な正のエクスカーションを示した。総合的な比較により、大陸風化型の変化は世界の急激な寒冷化によって生じたものだと提起した。

 地表のリチウム循環への影響だけでなく、世界規模の寒冷化も海洋環境に重要影響を与えた。これは大量の有機性炭素の埋蔵を引き起こし、世界的に広く分布するKellwasser頁岩を形成した。また世界の急速な寒冷化は生物圏に致命的な影響を及ぼした。気温変化への適応力が低い種は大量絶滅を迎えた。この選択的な種の絶滅は、F-F生物絶滅の主な特徴でもある。

 今回の研究は、地球の軌道の変化による世界の急激な寒冷化が、デボン紀後期のF-F生物絶滅事件の主因であったことを物語っている。

南京地質古生物研究所
 
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