2023年11月06日-11月10日
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プラスチックに代わる絶好の素材、「竹」が代替品になる日は?

2023年11月08日

 中国国家発展・改革委員会など4部門はこのほど、「以竹代塑」(プラスチックから竹への置き換え)を加速させるため、「『以竹代塑』発展加速3カ年行動計画」を打ち出した。2025年までに「以竹代塑」産業体制をほぼ構築する。光明日報が伝えた。

「行動計画」によると、25年までにプラスチックから竹に置き換える製品の品質や種類、産業規模、総合的な効果をさらに高め、重点製品の市場シェアを大幅に引き上げる。主要置き換え製品の総合付加価値を22年比で20%以上高め、竹材総合利用率を20ポイント引き上げる。

 竹は中国で古くから建設資材として活用されてきた。2000年以上前の都江堰は「石筏」(竹で編んだ籠に石を積むこと)により堤防を固め、河岸の浸食を防いだ。後漢時代(25~220年)には竹で作った管をパイプとして農地の灌漑が行われた。1950年代には建築や交通などの多くの事業に応用されるようになった。

 武夷山の西麓に位置する資渓は、中国におけるモウソウチクの主要生産地域である。江西省撫州市資渓県工業パーク党工委書記の李宏明氏は、「竹には①再生可能で成長が早い②分解可能で汚染や廃棄物が生じない③炭素固定能力が一般的な木材よりも優れている-という3つの環境保護の注目点がある。竹林の炭素固定能力は杉林の1.46倍、熱帯雨林の1.33倍だ。科学的で合理的な伐採は竹林の成長を妨げないだけでなく、竹林の構造を調節し、竹林の質を高めることもできる」と語った。

 国連の持続可能な開発目標(SDGs)の17の目標のうち、「貧困をなくそう」「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」「つくる責任 つかう責任」「気候変動に具体的な対策を」「陸の豊かさも守ろう」など7つが、竹と関連している。

 統計によると、中国の竹製品は約1万種に上り、使用法は多岐にわたる。2022年の産業規模は4153億元(1元=約21円)で、中国の竹分野の特許取得件数と論文数はいずれも世界の80%以上を占めている。江西省を例にすると、省内の竹林面積は117.7万ヘクタールで、竹加工企業は1400社以上ある。

 中国林業科学研究院の首席科学者で、国家竹産業研究院院長の于文吉氏は、「中国の竹産業は規模と水準で世界をリードし、比較的整った産業体制を形成している。しかし中国には世界的な競争力を持ち、産業の主導権を握るリーディングカンパニーが欠けている。年間生産高が1億元を超える大型企業は100社余り、最大企業の生産高は約10億元で、圧倒的多数が小規模・零細企業で大手ブランドが欠けている」と述べた。

 さらに「プラスチックから竹への置き換えは竹産業に大きなチャンスをもたらしている。実際に竹はプラスチックだけでなく、鉄や木材の代わりにもなり、さらには竹でエネルギーを生み出し、竹を食糧にする可能性も秘めている。科学研究機関、大学、企業は力を合わせて重要な技術的課題を解決し、産業の重要設備を研究開発し、先端製造モデルを実現する必要がある。竹産業の現代産業体制を構築し、竹の性能による分類と研究を行い、竹材の大規模な産業利用と集積発展を実現する必要がある」と強調した。

 
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