光学結晶は周波数変換やパラメトリック増幅、信号調節などの機能を持ち、レーザー技術の「心臓」といえる。北京大学の研究チームは長年の開発を経て、新たな光学結晶理論を打ち出すとともに、軽元素材料である窒化ホウ素を用いて超薄型で高エネルギー効率の光学結晶「TBN」を作成し、次世代レーザー技術の理論および材料の基礎を固めた。研究成果はこのほど、物理学誌「Physical Review Letters」に掲載された。新華社が伝えた。
中国科学院院士(アカデミー会員)で、北京大学物理学院教授の王恩哥氏は「この成果は中国の光学結晶理論における独創的なブレイクスルーであり、軽元素二次元薄膜材料により光学結晶を作成する新たな分野を切り開いた。作成されたTBNの厚さはマイクロメートル級で、これは現在知られている世界で最も薄い光学結晶で、そのエネルギー効率は同じ厚さの結晶の100~1万倍に上がった」と説明した。