シールドマシンは山や谷を越え、川や海を渡る「建設機械の王様」とされるが、現在、世界のシールドマシンの7割が中国製となっている。中央テレビ網が伝えた。
2022年、中国鉄建重工集団が製造した52台の国産シールドマシンで作るシールドマシン群が、広州地下鉄18号線と22号線のトンネル建設に投入された。広東省広州市、特に珠江デルタ地域は軟岩や硬岩があり、それらが入り混じる層もある。そこで研究者は冷凍カッターヘッドを開発し、土層をカバー型の安全体に冷凍してから岩層を掘進した。
昌九(江西省南昌~九江)高速鉄道天祥大道トンネルで掘進作業を行う「英雄号」泥水式バランスシールドマシンは直径14.8メートルで、中国の高速鉄道トンネルで直径が最大となっている。
このマシンは施工条件に基づきカッターヘッドや操作システム、液圧システムなどを調整することができる。中国鉄建重工集団は、20年にわたり輸入に依存していたカッターヘッドの国産化を実現するとともに、そのサイズを最大化した。
23年10月12日、直径が世界最大で単体重量も最大の一体式シールドマシンのメインベアリングが、湖南省長沙市でラインオフした。これは中国の国産超大直径メインベアリングの開発・産業化能力が世界のトップ水準に達したことを示している。
メインベアリング以外の重要部品も中国製となっている。登坂可能な「永寧号」は中国初の大直径大傾斜角斜坑トンネルシールドマシンで、トンネルでの作業中に常に登坂の姿勢を維持する。永寧号のメイン駆動モーターは8セットの中国製350キロワット(kW)モーターだ。中国製モーターの開発により、調達コストが輸入より半減し、設備の引き渡し期間も大幅に短縮された。