中国内モンゴル自治区科学技術庁は15日、中国地質大学(北京)の李国武教授が、包頭(パオトウ)市の白雲鄂博(バヤンオボー)で全く新しい構造を持つ重希土類新鉱物「白雲イットリウム・バリウム鉱」を発見したと発表した。科技日報が伝えた。
白雲イットリウム・バリウム鉱は、白雲鄂博の深部コア鉱で発見されたもので、イットリウム、ジスプロシウム、ガドリニウム、エルビウム、ルテチウムなどの重希土類元素が含まれている。中国科学院の李献華院士(アカデミー会員)は、「白雲イットリウム・バリウム鉱は全く新しい構造を持つ、全く新しい成分の新鉱物であり、世界で初めて発見されたフルオロカーボネート重希土類新鉱物でもある」と説明した。
白雲鄂博鉱床における重希土類元素の賦存状態と資源の見通しは、重要な科学的課題である。白雲イットリウム・バリウム鉱の発見は、鉱区の重希土類賦存鉱物の重要なブレイクスルーとなり、鉱床の軽希土類・重希土類の分離メカニズムに対し、鉱物学の証拠と新たな認識を提供する。
白雲鄂博では1959年より計18種の新鉱物が発見されており、中国で発見された新鉱物全体の約10%を占めている。