中国では春節(旧正月、今年は2月10日)連休中にさまざまなロボットが大活躍を見せた。人民日報が伝えた。
春運(春節期間の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)のラッシュに対応するため、各種交通機関ではロボットが次々と投入された。京張高速鉄道の一部の駅では、旅客輸送スマートサービスロボットが乗客を案内していた。このロボットは駅構内の案内や発着時間の問い合わせに答えるサービスなどを行うほか、密閉式収納ボックスが付属しており、乗客のために最大約100キロの大きな荷物を運ぶことができる。
広東省の広州南駅の1階ホールでは、警察パトロールロボット2台がパトロールしながら、安全に注意するようアナウンスしていた。このロボットにはワンプッシュ通報機能があり、乗客が緊急時に3秒間ボタンを長押しすることで、警察とつながり、対話することができるという。
今年の春運では約8割の人が自動車での移動を選択した。電気自動車(EV)を運転する人が増え、各地の高速道路サービスエリアには移動式充電ロボットが配備された。
このロボットは従来の固定式充電ポールとは異なり、自ら動いてEVを探すようになっている。車のドライバーはわざわざ充電ポールを探さなくても、携帯アプリなどで予約すれば、ロボットが車を見つけてくれて、充電をしてくれるという。
宅配業界では、春節連休期間中の物流をストップさせないために、ピッキング配送ロボットが導入された。
河南省鄭州市にある京東スマート物流パークでは、スマートピッキング・搬送ロボットが貨物棚の間を行き来していた。スマート仕分けシステムは荷降ろしから積荷までの全フローが自動化されている。浙江省湖州市のスマート物流パークでは、880台のスマートピッキングロボットが配送作業を行っていた。
順豊速運は遼寧省で宅配ロボット「小豊」を導入した。このロボットは配送の注文を受けると、まず荷受人に電話し、配送する際には周辺環境や歩行者を認識して回避する。荷受人が不在などの場合、「小豊」は自動で戻り、荷受人と再び連絡し、次回の配送時間を確認する。荷受人は携帯アプリで配達状況をチェックし、荷物の現在の位置を正確に把握できるという。