2024年02月26日-02月29日
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中国第40次南極観測隊、SCAR国際協力計画の調査を完了

2024年02月26日

 中国自然資源部(省)中国極地研究センターによると、中国第40次南極観測隊はこのほど、南極研究科学委員会(SCAR)南極氷床国際協力プロジェクトの航空調査任務を完了した。新華社が伝えた。

 中国極地研究センター極地氷雪・気候変化研究所の崔祥斌研究員は「中国第40次南極観測では、観測隊員は中国極地観測固定翼機『雪鷹601』を使い、ベルギーのプリンセス・エリザベス基地、オーストラリアのモーソン基地、日本の昭和基地のサポートを受け、中国の中山基地からベルギーのプリンセス・エリザベス基地までの氷床端について、氷の厚さや氷下地形などの詳細な科学調査データを取得した。これにより、同エリアの氷流出量の状況や氷床の不安定性の正確な評価に重要な根拠を提供した」と説明した。

「雪鷹601」は先進的な南極航空調査プラットフォームの一つで、航空氷レーダーや重力計、磁力計などの主要設備が備わっており、高い海氷下探査能力を持つ。

 南極氷床は地球最大の氷床で、世界的な気候変動に重要な影響を及ぼす。SCARは2021年、南極氷床端に関する航空氷下調査国際協力プロジェクトを呼びかけた。航空観測により、南極氷床接地エリアの氷の厚さと氷下地形に関するデータを重点的に取得し、氷流出量、氷床の不安定性、世界の海面上昇への影響を評価する根拠を提供するのが目的だ。同プロジェクトには現在18カ国が参加している。

 
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