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AIの力で外国語を「自由に操る」義烏市の女性経営者

2024年03月05日

「你好(ニーハオ)」「Bonjour(ボンジュール)」「Hola(オラ)」......。中国浙江省義烏市の女性経営者、張吉英さんが各国の言語を流暢に「話し」、自社の商品を紹介する動画が中国のインターネットで注目を集めている。新華社が伝えた。

 義烏市場で20年にわたり傘製品を取り扱う張さんは、自分がこんなに多くの外国語を流暢に「話せる」ようになるとは思いもしなかった。彼女をサポートしているのは、義烏国際商貿城が発表した商品貿易分野の大規模言語モデルと、新しくアップグレードした「Chinagoods」人工知能(AI)スマートイノベーションサービスプラットフォームだ。

 義烏国際商貿城に店を構える販売業者が作成した中国語の動画をこのプラットフォームにアップすると、30種以上の言語に置き換えられ、その言語の発音に合わせて口の動きを調整するリップシンクも行われる。これは「世界から購入し、世界に販売する」を実践する義烏市が、AI技術によって従来型貿易を活性化させるために行った新しい試みだ。

 張さんがこのプラットフォームを利用して作った1分間の動画が、思いがけず大きな話題となり、3カ月間で外国の顧客を50~60社増やした。さらには3~4年ほど連絡がなかった海外の顧客からも新商品の注文を獲得した。

 義烏では以前、外国の顧客と商売をする際に言葉が通じない場合、電卓の数字を叩いて価格交渉をしなければならなかった。ビジネスパートナーの新たな姿を目にしたドイツの顧客は「今や彼らはさまざまなデジタルツールを使って顧客を獲得し、見積もりを出し、受注するようになった」と驚きの声を上げていた。

 100以上の国に製品を販売する義烏市だが、業者があらゆる言語を流暢に話すわけではなかったので、これらの技術が応用されるまでは、交流がスムーズに行かずに事業拡大の妨げになることがあった。複雑で変化が激しい経済情勢と急速に発展するデジタル経済を前に、義烏の従来型経営モデルはますます大きな課題に直面するようになったが、彼らが課題に直面した際に出す答えは、いつも「絶え間ないイノベーションと模索」を実行することだった。

 義烏市では現在、210の海外倉庫を運営している。国際貿易のトータルリンクから着手してデジタル貿易プラットフォームを構築し、ワンストップのデジタル化された商品選択、取引、通関、決済などのサービスを提供している。

 科学技術による活性化という新たなツールを手にした張さんは、今後の発展に対する自信を持っている。張さんはAIデジタル機能を活用し、24時間の多言語ライブ配信を行い、顧客との意思疎通をより円滑にすることで、市場でより多くのチャンスを手にしたいと考えている。

 
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中国科学技術ニュース 2024年03月

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