2024年03月01日-03月08日
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新疆で地下1000m炭層のガス化が実現

2024年03月05日

 新疆亜新炭層ガス投資開発(集団)によると、同社が担当する新疆ウイグル自治区の重要科学技術特別プロジェクト「新疆の採掘困難な炭層ガス資源の高効率開発技術」が段階的進展を遂げた。現場での石炭地下ガス化(UCG)試験が成功し、中国国内で初めて地下1000メートルの炭層でのガス化が実現した。科技日報が伝えた。

 プロジェクト試験技術チーフエンジニアの楊蘭和氏は「UCGは地下での点火により、石炭をその場で効果的に燃焼させ、メタンガスや水素、一酸化炭素などの可燃性ガスを生成するガス採取技術だ。新疆ウイグル自治区の石炭分布の地質学的特徴に合わせ、今回の試験は浅部炭層ガス採取と深部UCGガス採取の同時進行というアプローチが設計された。超大型井戸無し地下ガス化装置と炭層強制酸化点火技術を革新的に採用し、地下1000メートルでの点火に成功し、安定的にガスを生産している」と説明した。

 中国には石炭が豊富で、天然ガスが少なく、石油が足りないという資源面での特徴がある。炭層ガスやUCGなどのクリーンエネルギーの探査・開発を強化することは、エネルギー安全を確保し、CO2排出量ピークアウト・カーボンニュートラルというダブルカーボン目標の順調な達成をサポートする鍵となる。新疆ウイグル自治区の石炭予測資源量は2兆1900億トンで、中国国内の40%を占めているが、うち50%以上が採掘困難な石炭となっており、UCGの資源のポテンシャルが高い。

 
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