中国科学技術部(省)の陰和俊部長は5日、第14期全国人民代表大会(全人代)第2回会議の第1回「部長通路」で囲み取材に応じ、1年間の科学技術イノベーションの成果を振り返るとともに、科学技術による質の高い発展のサポートや、若手科学技術者の育成・活用などに関する質問に答えた。新華社が伝えた。
陰氏は科学技術による質の高い発展のサポートについて、「質の高い発展は新時代の絶対的な道理だ。質の高い発展を推進するには、科学技術の力強いサポートが欠かせない。科学技術イノベーションは中国の既存産業の競争力を高めるだけでなく、新たな質の生産力の発展に対しても基礎を固め、原動力を注入する役割を果たす」と答えた。
若手人材の活用に関する質問では、「最も創造力に富み、イノベーションのポテンシャルを最も持つ若者は現在、中国のハイレベルテクノロジーの自立・強化を推進する重要な新勢力となっており、今後は科学技術強国建設の中心的存在になる」と述べた。
中国ではここ数年、若い世代が科学技術イノベーションの最前線や最先端で活躍している。国家自然科学基金プロジェクトでは、80%のプロジェクトを45歳以下の若手メンバーが担当している。国家重点研究開発計画プロジェクトでは、1100件以上で40歳以下の若手科学者が筆頭責任者となっており、全体の20%以上に達している。北斗測位や月探査、「中国天眼」などの大型プロジェクトでは、多くのチームが平均年齢30歳前後となっている。
陰氏は「若手科学技術人材の育成は早急かつ余裕を持って幅広く行い、しっかりフォローする必要がある。科学技術部は政策を打ち出し、条件を備えた機関が基本科学研究費の半分以上を35歳以下の若手に配分するよう奨励する。重点実験室の評価においては、若手の育成を重要指標とする。基礎・先端・学際的研究に従事する若手科学技術人材に対し、安定的な支援を強化し、人事評価の頻度を極力減らし、科学研究に専念できるようにする。また、負担軽減特別措置を持続的に推進する。これらの目的は、若手科学技術人材を調達、経費精算、書類の記入などの煩雑な業務から解放し、十分な研究時間を確保することだ」と説明した。
中国科学技術部の陰和俊部長
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