中国北京市の亦荘-大興空港間でこのほど、自動運転の乗り継ぎサービスが始まり、今後の全面開始に向けた基礎を固めた。北京市では北京南駅、朝陽駅、豊台駅、清河駅、副都心駅、大興空港、首都空港の「5駅2空港」乗り継ぎシーンの開放を推進しており、自動運転の一般生活への進出を加速させている。北京日報が伝えた。
北京市ハイレベル自動運転モデルエリアはこのほど、百度、小馬智行、AutoX(安途)、文遠知行に高速道路での有人デモ応用通知書を発給し、亦荘-大興空港間の自動運転有人乗り継ぎサービスを開始した。これに伴い、4社は次々と予約受付をスタート。記者が実際にサービスを体験した。
予約した午前10時過ぎに亦荘天驥智谷産業パーク外にある乗車地に自動運転車が到着。その運転席には安全オペレーターが座っていた。記者が後部座席に座ると、目の前のディスプレイに「出発」ボタンが表示され、これを押すと自動運転車が動き出し、空港へと向かった。
小馬智行の安全オペレーターである高氏は「移動中、私は車を運転せず、ボタン一つも押さない」と説明し、両手を膝の上に置き、目で周囲を観察した。安全オペレーターは緊急時に車を運転することが仕事の一つだが、このような緊急事態は非常に稀だ。高氏によると、一般的に言えば、数十キロの移動中に運転を引き継ぐ事態は一度も発生しないという。
自動運転車は高速道路に入ると速度を上げ続け、メーターの針がすぐに時速120キロを指した。北京市が一般向けに高速道路の自動運転を開放するのは初めてで、速度の上限も人が乗用車を運転する場合と同じ時速120キロに設定している。高速走行は安定しており、緊急ブレーキなどの危険な操縦は一度もなかった。
北京市ハイレベル自動運転モデルエリアの関係者は「大興空港は京津冀(北京・天津・河北)協同発展の重要な交通インフラだ。自動運転乗り継ぎシーンの秩序ある開放は、京津冀協同発展の推進や住民のハイテク移動に対して重要な意義を持つ」と説明した。
市民は「蘿蔔快跑」や「百度地図」「PonyPilot+」「WeRide Go」「AutoX無人車」などのアプリを通じて、亦荘-大興空港間の自動運転乗り継ぎを予約することができる。現在はまだ実証段階のため、無料で利用できる。