中国では旧暦2月2日(今年は3月11日)の「竜抬頭」に、多くの地域で散髪をする風習がある。新年に気分新たにスタートし、幸運を迎える意味が込められている。人民日報が伝えた。
中国の乗組員は有人宇宙船「神舟12号」のミッションで「宇宙での散髪」を初めて体験した。その後のミッションを担当した乗組員も中国の宇宙ステーションで定期的に散髪するようになった。
宇宙空間は重力がなく、散髪中に髪の毛があちこちに飛散してしまうため、宇宙飛行士は特殊な道具を利用し、無重力環境で散髪する必要がある。この道具とは吸塵式散髪装置のことで、散髪と吸塵の機能を一体化した「神器」だ。宇宙飛行士が操作すると、切られた髪の毛が内部の収集装置に素早く吸い込まれ、宇宙における「毛の徘徊」を防いでくれる。こうして宇宙飛行士はさっぱりしたヘアスタイルを維持できるだけでなく、宇宙ステーション内の清潔な環境も保つことができる。
宇宙飛行士の散髪のテクニックも特筆に値する。宇宙の散髪環境は特殊だが、全員が地上で厳しい訓練を経て、この宇宙生活に必要なスキルをマスターしている。宇宙飛行士同士が協力し合い、1人が散髪し、1人が飛散した髪の収集を行っている。