中国山東省煙台市海陽市朱呉鎮のデジタル化ハウスでは、さくらんぼの品種「美早」の木が真っ赤な実をつけていた。中国新聞網が伝えた。
煙台九嶺農業科技有限公司の技術ディレクターである張秀強氏は「先進的な温度制御技術のおかげで、デジタル化ハウスのさくらんぼは、一般的なハウスより2~3カ月早く出荷できる」と述べた。
煙台のさくらんぼは「北方地域の春の果物で一番」と称えられている。朱呉鎮はここ数年、さくらんぼの栽培管理にデジタル化施設を応用し、さくらんぼをいち早く出荷し、産業のトランスフォーメーション・高度化を推進している。
同鎮が建設した高基準デジタル化施設さくらんぼ産業パークの敷地面積は20ヘクタール以上で、30のデジタル化さくらんぼハウスが完成し、「美早」「俄8」「玲瓏翠」「魯桜5号」などの新品種のさくらんぼの木が2400本以上栽培されている。
同鎮党委員会副書記の周斌氏は「これらのデジタル化ハウス内には温度・湿度および環境モニタリング装置、土壌水分量モニタリング装置、病虫害監視、IoT(モノのインターネット)冷却装置、温度制御装置、自動スマート水・肥料一体化装置などが設置されている。デジタル化施設による正確な温度制御と精密管理により、さくらんぼの品質と生産量を高めている」と説明した。
現地では、清華大学や山東省農業科学院などとも知的協力を行い、「桜谷紅」モバイル端末データ収集プラットフォームを体系的に開発した。さくらんぼの全ライフサイクルのデータを追跡・モニタリングし、再現・普及可能で効果的なさくらんぼ産業チェーンデータバンクの形成に着目している。さらに、総面積900平方メートルの農村振興サービスセンターを完成させ、科学研究機関や農業技術専門家、ライブコマース配信者などを招き、栽培農家の研修を行い、果物農家がデジタル化さくらんぼ発展の道を歩むよう誘導している。
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