2024年04月01日-04月05日
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打ち上げ回数が大幅増 中国の商業宇宙飛行が加速

2024年04月01日

 中国では商業宇宙がここ数年、急速に発展し、新たな質の生産力の加速に原動力を注いでいる。今年は「商業宇宙飛行」が初めて政府活動報告に明記され、さらなる発展が始まった。中央テレビニュースが伝えた。

打ち上げ回数が大幅に増加

 中国初の商業宇宙打ち上げ場である海南国際商業宇宙打ち上げセンターの1号打ち上げスペースが今年、常態化される。「商業」という二文字は、他の打ち上げ場と異なる点があることを意味している。

 中国では2023年の民間ロケット企業の打ち上げ回数は13回で、22年の5回から大幅に増加した。打ち上げ成功率を見ると、民間企業の軌道投入成功は12回で、中国の打ち上げミッション全体の約18%を占めたのに対し、前年の22年はわずか7.46%だった。一年の間に、民間企業の打ち上げは回数が大幅に増加しただけでなく、成功率も高まった。

 23年の中国商業宇宙企業トップ100の1~5位は北京市、広東省、湖北省の企業だった。

 シンクタンクが発表したデータによると、中国の商業宇宙市場規模は15年から高い成長を維持しており、17~24年の年平均増加率は20%以上だった。特に今年は各地の政府や企業の積極的な取り組みにより、中国の商業宇宙市場規模が2兆3000億元(1元=約21円)を上回る見込みだ。

「100から1000へ」、顕著な商業宇宙飛行の牽引効果

 商業衛星は商業宇宙飛行の重要な構成部分で、軌道を周回中の商業衛星は350基を超え、通信やリモートセンシング、測位など複数の分野で応用されており、増え続ける衛星が関連業界の急発展を牽引している。

 銀河航天の研究開発試験室には、長さ9メートル近くの柔軟性ソーラーウィングがあり、次世代低軌道インターネット衛星に用いられている。これには波動歯車装置と呼ばれる小型装置が含まれるが、市場では商業宇宙に使用できるような、低コストで高性能な製品はまったく見つからなかった。

 ソーラーウィングのデザイナーである呉思傑氏は、「宇宙飛行レベルの需要を満たすこの装置を見つけるため、長期のリサーチを経て提携先を最終的に決定し、共同で研究開発に取り組んだ。このウィンウィンの協力モデルにより、銀河航天のサプライヤーと関連パートナーが18年の約100社から現在の1000社以上に増加した」と説明した。

 商業宇宙飛行産業の集積力と関連能力が明らかになったことで、海南省や安徽省、陝西省、上海市、北京市などは、商業宇宙飛行産業クラスターの形成を奨励する政策を次々と打ち出している。

画像は人民網日本語版(CCTV提供)より

 
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