中国湖南省岳陽市公田鎮の細冬農業機械専業合作社の責任者である楊洪波氏は、春の田植えで使う籾種の「プリント」に追われていた。人民日報が伝えた。
楊氏が起動ボタンを押すと、3Dプリント播種機の両端にあるローラーが動き出した。1ロールの白い育苗紙が開かれ、播種機の一端から運ばれると、上の漏斗から落ちる籾種が紙の上に並ぶ点状の食用糊にしっかり付着した。食用糊はこんにゃく粉で作られ、環境にやさしいだけでなく粘着力も強い。紙がロール状に巻かれるとともに、糊に付着しなかった籾種は下の籠に落ち、収集された後に再利用される。
楊氏は2018年に湖南農業大学から「3Dプリント播種」育苗技術を導入した。この技術は種子の発芽率と田植え機の苗取りの法則を生かし、籾種を正確に育苗紙に落とすことで苗の均等な分布を保証している。
楊氏は数年間の実践により、「3Dプリント播種」の種子の成苗率が90%以上に達することを発見した。従来のトレイによる育苗と比べると、1ムー(約6.7アール)当たりのハイブリッド種子の使用量が1キログラム減少した。同技術はまた、苗の品質を向上させ、1ムー当たりの生産量を10%以上増やすこともできる。
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