中国北京市でこのほど開かれた「第1回中国人型ロボット産業大会兼エンボディドAI(Embodied AI)サミット」で発表された「ヒューマノイドロボット産業研究報告」によると、世界のヒューマノイドロボット業界はすでに発展の黄金期に入り、市場規模が持続的に拡大すると見られており、2026年に市場規模が104億7100万元(1元=約21円)に達し、30年には1192億4600万元に上る見通しとなっている。中国新聞網が伝えた。
報告では「人工知能(AI)や材料科学、その他の関連分野の進歩により、ヒューマノイドロボットが複数のテクノロジーと融合・発展する兆しが表れている。ディープラーニング技術は物の識別やジェスチャー理解、自然言語処理などに利用することができる。強化学習はロボットの経験学習に利用でき、また時間の経過にともなう意思決定過程の能力向上にも利用できる」と紹介した。
中国のヒューマノイドロボットの発展段階については「脚部や手の機能の模索段階を終え、検知機能を備えたスマート化に踏み出した段階を経て、AIや機械学習(マシンラーニング)、コンピュータービジョンシステムなど先端技術を搭載するスマート化のステップアップの段階に入り、関連プロセスでも重要なブレークスルーを遂げた」と説明した。
報告は今後について「将来を見通すと、中国のヒューマノイドロボットは政策や資本、技術などによる活性化を受けて、市場のポテンシャルが急速に発揮されるだろう。ますます多くの中国企業とインターネット大手がヒューマノイドロボットの競争に参入し、これらの企業が世界のヒューマノイドロボット企業と同じ土俵で競い合うようになる」と指摘した。