中国の民間シンクタンク、胡潤研究院がこのほど発表した「2024グローバルユニコーン企業ランキング」によると、世界のユニコーン企業は主にフィンテック、ソフトウェアサービス、人工知能(AI)の3分野に集中していることがわかった。時価総額が世界で最も高いユニコーン企業は字節跳動(バイトダンス)で1兆5600億元(1元=約21円)に上った。中国新聞網が伝えた。
同ランキングによると、世界のユニコーン企業は1453社で、53カ国291都市に分布し、時価総額は合計4兆6000億ドル(1ドル=約155円)に達した。国別では米国が703社で最も多く、世界の48%を占め、中国は340社で世界2位となった。都市別ではサンフランシスコが190社でトップとなった。
世界のユニコーン企業の平均設立年数は10年、創業者の平均年齢は45歳だった。ユニコーン企業のうち78%がフィンテック、ソフトウェアサービス、AIの3分野に集中している。同研究院の会長兼最高調査責任者のルパート・フージワーフ氏は「今回のランキングでは、AIがECに代わって3大分野の一角を占めた。米国のユニコーン企業は主にソフトウェアサービス、フィンテック、AIの3分野の企業だ。中国には世界の4分の1のユニコーン企業があり、AI、半導体、新エネルギーの企業が多い」と述べた。
グローバルユニコーン企業トップ10に入るには時価総額2350億元以上が必要だ。中国と米国はそれぞれ4社がトップ10入りし、他はオーストラリアとマルタの各1社だった。トップは字節跳動で、スペースXは1兆2800億元で2位、OpenAI(オープンAI)が7100億元で3位だった。
中国の広州には現在、24社のユニコーン企業があり、イスラエルやカナダといった国の数に匹敵する。また、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオ・グレーターベイエリア)のユニコーン企業は70社に上り、インド国内の数に相当した。