2024年04月22日-04月30日
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中国製有人飛行船「AS700」、試験飛行に成功

2024年04月30日

 中国航空工業集団が開発した有人飛行船「祥雲」AS700がこのほど、飛行を行った。飛行を終えた林宏一機長は「すべてが計画どおりに順調に進んだ」と感想を語った。科技日報が伝えた。

 林氏は「飛行船から見た景色は、飛行機よりもはっきり見えた。船内は広々としていて、一般的な小型機よりずっと快適だった」と述べた。

 この丸々とした有人飛行船は、湖北荊門漳河空港を離陸し、1時間46分の飛行を経て荊州沙市汎用空港に着陸。短い休憩を経て荊門に戻った。

 飛行船は船体が重いほど気嚢の体積を大きくする必要があり、飛行コストが高くなる。AS700プロジェクト研究開発チームは、構造設計の最適化や軽量材料の選択などからスタートし、数年の研究開発期間を経て、一体化成形ポッド構造と超軽量トラス型尾翼構造の最適化設計を行い、大量の複合材料データバンクの中から軽量高分子気嚢材料を選び、飛行船の構造重量を大幅に減らした。また中国国内の気嚢材料の製造コストは輸入品の約70%で、有人飛行船のコストを削減した。

 有人飛行船の安全性は常に最重要事項だ。AS700の気嚢は、高強度で漏れにくく、低温や劣化に強い非金属多層複合材料を採用し、メイン構造の安全性を確保した。同船はまた、ヘリウムガスの緊急放出とバラスト水の緊急投下の機能を備え、飛行船が完全に動力を失うか、操縦システムが故障した場合でも、飛行船をゆっくり着陸させることができる。さらに、推力ベクトル制御技術を採用しており、推力偏向をマイナス120度からプラス90度まで切り替えることができる。緊急時における飛行船の昇降補助制御が可能で、安全性が大幅に向上した。

 AS700有人飛行船プロジェクトの周雷チーフデザイナーは、「安全性が高く、環境にやさしく、便利で快適なAS700の市場投入後、より多くの中国人が山河を空から近距離で観光することを願っている。AS700は一部の観光地の開発や観光客の誘導に対して推進的役割を果たし、低空経済の飛躍を後押しするだろう」と述べた。

 
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