中国浙江省江山市上余水産養殖場の責任者である蔣珍竜氏は、天候が変わると携帯アプリを開き、養魚池の硝酸態窒素やアンモニア性窒素、pH値、化学的酸素要求量などの水質パラメータをリアルタイムでチェックするようにしている。科技日報が伝えた。
これらのデータは池の巡航型ロボットやデジタル化観測ブイによって収集される。装置はいずれも杭州師範大学の張杭君教授のチームが開発した。
巡航型ロボット以外にも、池には集魚型生態浮床ロボットと光触媒原位置浄化ロボットがある。これらのロボットを活用することは、3人の「管理人」を雇い、池の水質モニタリングや給餌、触媒浄化などの作業に当たらせるのに相当する。
蔣氏によると、ロボットは水の窒素やリンの濃度変化を効果的にモニタリングし、余分な窒素とリンを除去して水域の富栄養化を防ぐことができ、多くの労力が省ける。
張氏は「これらのロボットの活用法は、家庭用のロボット掃除機に似ており、プログラムを設定した後に指定水域で巡航できるようなる。互いに協力し、周辺環境の地理情報や自身の位置と姿勢をリアルタイムで感知できる。地理情報と障害物検知結果を組み合わせた後、ロボットはマルチソースセンシングアルゴリズムを融合させ、安全なルートを自動選択し、巡航ルートをリアルタイムで調整し、障害物との衝突を回避する」と説明した。
張氏はさらに「クラウドコンピューティングプラットフォームとビッグデータ分析技術を利用し、技術者は巡航型ロボットが取得した大規模な水質モニタリングデータの保存、処理、分析を行うことができる」と説明。「ロボットは低コストで携帯しやすく、養殖業者の経営と水域環境保護の需要に合致している。今後は一般向けのスマート養殖ロボットの発展に期待しており、チームは企業とのマッチングを積極的に行っている。ロボットの製造コストをさらに削減し、もっと利用されるようにしたい」と述べた。