中国長江三峡集団によると、今年第1四半期(1~3月)、烏東徳、白鶴灘、渓洛渡、向家壩、三峡、葛洲壩のカスケード式水力発電所6カ所で構成される世界最大のクリーンエネルギー回廊が、累計発電量520億キロワット時(kWh)に達した。標準炭消費量1500万トン以上の削減に相当し、約5400万人の年間消費電力量を満たす。科技日報が伝えた。
世界最大のクリーンエネルギー回廊は1800キロに及び、水位の高低差は900メートル以上となっている。稼働している水力発電機110基の総発電設備容量は7169万5000キロワット(kW)で、三峡ダム3個分に相当。同回廊は現在、グリーン電力を持続的に生み出すだけでなく、長江の洪水対策や水上輸送、生態、水資源利用を保証する「グリーン生態紐帯」となっている。
三峡ダムは増水期の洪水に対応するため、5月から放流量を徐々に増やしている。三峡ダムの水位は現在153メートル以下まで下がっており、洪水に備えて約180億立方メートルの貯水容量を確保している。
ダムの調節により洪水に対応するだけでなく、長江中流・下流の農業、水供給、生態安全も保証する。データによると、世界最大のクリーンエネルギー回廊は2023~24年の渇水期に300億立方メートル以上の水を下流に補給し、長江中・下流の水不足を効果的に緩和した。