2024年06月24日-06月28日
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綿花の茎を高付加価値製品に応用

2024年06月27日

 中国農業科学院によると、同科学院綿花研究所綿花分子遺伝改良イノベーションチームが、綿花の茎を生物材料とする研究で新たな進展を遂げた。的確な実用化プランと経済的で実行可能な実施案を打ち出したことで、綿花の茎の高付加価値利用と産業化発展に参考を提供した。関連研究成果はこのほど、「Renewable and Sustainable Energy Reviews」に掲載された。科技日報が伝えた。

 中国の2023年における綿花生産量は561万8000トンで、それによって茎約2800万トンが生じた。ところが現在、綿花の茎の大半は直接畑に戻されるか野焼きされ、資源の浪費や環境汚染などの問題が生じている。

 論文の責任著者で、中国農業科学院綿花研究所研究員の李付広氏は「綿花の茎は主にセルロース、ヘミセルロース、リグニンで作られている。これらの成分は生物材料や生物化学品、生物燃料などの高付加価値製品に転化できる。しかし綿花の茎の成分や、茎による高付加価値製品の合成が直面している課題や対策については研究が少なく、高付加価値利用の新たな方針を掲げる必要がある」と述べた。

 今回の研究は綿花の茎の化学構造を体系的に説明し、茎を生物材料と生物化学品、生物燃料という3種類の高付加価値製品に合成する研究について系統的に総括。さまざまな転化方法を対比することで、綿花の茎の価値を最も高めるプランを打ち出した。

 
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