2023年度中国国家科学技術賞が24日、発表された。国家最高科学技術賞の受賞者には、写真測量やリモートセンシングの研究者である李徳仁氏(85)と、物性物理学の科学者である薛其坤氏(61)の院士(アカデミー会員)2人が選ばれた。科技日報が伝えた。
李氏は1939年12月、江蘇省泰州生まれ。1963年に旧武漢測量学院を卒業。1985年に独シュトゥットガルト大学で博士号を取得後に帰国し、教職に就いた。旧武漢測量科技大学の校長を経て、現在は武漢大学教授。1991年に中国科学院学部委員(院士)、1994年に中国工程院院士に選ばれている。
著名な写真測量およびリモートセンシングの研究者である李氏は、中国の測量リモートセンシング地球観測水準の向上に尽力してきた。衛星リモートセンシングの全世界高精度測位と実測のコア技術の難関を攻略するとともに、リモートセンシング衛星画像高精度処理の難題を解決した。さらにチームを率いて全自動高精度航空・地上測量システムを開発し、中国の高精度・高分解能地球観測体制の構築に大きな貢献をした。
薛氏は1963年12月、山東省蒙陰生まれ、1984年に山東大学を卒業し、1994年に中国科学院物理研究所で博士号を取得。その後、清華大学教授、南方科技大学校長となり、2005年には中国科学院院士に選ばれている。
著名な物性物理学の科学者である薛氏は、学界をリードする多くの重要なブレイクスルーを成し遂げた。チームを率い、初めて量子異常ホール効果を観測し、学術的影響を生んだ。また、ヘテロ接合体系における界面増強の高温超伝動性を発見し、国際的な高温超伝動分野の新たな研究方向性を示した。