2024年07月16日-07月19日
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青蔵高原の大型湖で、深度400メートルのコア採取に成功

2024年07月19日

 中国など複数国の共同科学調査隊が12日、標高4700メートルを超える青蔵高原(チベット高原)の大型湖、ナムツォ湖で掘削深度402.2メートルの湖沼コアの採取に成功した。新華社が伝えた。

 ナムツォ湖沼科学調査の責任者の一人、中国科学院青蔵高原研究所の王君波研究員は「湖沼コアを使った古代気候の再構築研究により、過去の気候環境状況への理解が深まる。今回の湖沼掘削は、青蔵高原の過去100万年にわたる気候環境変化の研究に新たな科学的根拠を提供するものだ」と述べた。

 ナムツォ湖は青蔵高原の中心に位置する中国最大の容積を持つ湖で、面積が1000平方キロを超える世界の湖の中で、標高が最も高い湖でもある。同湖は内陸湖で、湖水が湖盆から流出せず、流域全体で最も低い所に位置するため、流域内の岩石や土壌、植生、河川、人類活動などの情報が集まっており、重要な研究的意義を持つ。

 
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