中国海洋石油集団によると、渤海の中生代埋没丘陵で高生産量の石油・ガス井が発見された。同井の天然ガス試験生産量は1日当たり約100万立方メートル、原油は1日当たり約210立方メートルで、渤海の油田天然ガス試験生産量の最高記録を更新した。科技日報が伝えた。
同井は天津市から約210キロ離れた渤海東部に位置し、平均水深は約26メートル。発見井「LK7-1-1」では約76メートルの油ガス層が確認され、掘削完了深度は約4400メートルに達した。渤中窪地と渤東窪地に隣接し、優れた埋蔵形成の背景を持つ。同エリアでは1980年代に仏エルフ社(当時)が研究掘削を実施したが、大きな成果は得られなかった。
中国海油天津分公司の周家雄副総経理は「同エリアは中生代の火山岩が広く分布し、岩相や岩性の変化が激しく、埋蔵層の非均質性が高く、油ガスの埋蔵量形成モデルが不明瞭という難題があった。探査活動が難航し、40年にわたり目立った動きがなかった」と説明した。
同エリアではその後も研究開発が続けられ、地球物理学や地質学など複数の専攻による共同研究を実施して、中生代複合火山岩の発育メカニズムを解明し、複雑な火山構造に対する精密描写技術を応用した。こうして難題を解決して石油ガス密集エリアを特定し、高生産量の石油・ガス井の掘削に成功した。
中国海油探査副総師の徐長貴氏は「渤海油田ではここ数年、中深層変質岩埋没丘陵の重要な発見が続いている。今回の掘削成功は、渤海の中生代火山岩における探査の可能性を表しただけでなく、当社の中深層探査技術が重要なブレイクスルーを遂げたことを示す結果となった」と述べた。