中国初の新エネルギーフェリー「上海輪渡(フェリー)11」がこのほど、上海市で披露された。中国新聞網が伝えた。
上海市輪渡有限公司によると、同フェリーは2カ月間にわたる無乗客テストを行い、その後、塘董線で試運転を行う。年内に市街地中心エリアの航路での就航を目指す。
同フェリーは完全電動システムを採用し、ゼロエミッション、ゼロ汚染、低騒音、低振動を実現。2023年3月22日に上海交運船舶有限公司で建造が開始され、同年11月8日に進水した。乗客定員は250人。
バッテリーはリン酸鉄リチウムバッテリーを採用し、長寿命、大容量、安全などの特徴を持つ。フェリー全体のリチウム電池の蓄電容量は3132キロワット時(kWh)で、10時間の電力需要を満たす。従来の内燃機関フェリーボートと比べ、年平均50トンのディーゼルオイル燃料を節約でき、排ガスや廃水、騒音を出さず、大気質と生態環境にプラス面の影響を与え、使用コストもより低い。また、船体は鋼製材料、上部構造はアルミ合金材料を使用しており、航行中の安全性と安定性をさらに高めている。