中国陝西省漢中市城固県の鍾乳洞からジャイアントパンダの化石が発見された。頭蓋骨の化石の完全度は90%以上で、他の骨の化石の完全度は70%以上となっている。中央テレビニュースが伝えた。
専門家の初期判断によると、化石の年代は、20万年前から1万年前の第四紀中期更新世後期から後期更新世にあたる。陝西省で完全度の高いパンダの化石が発見されたのは初めてで、科学研究と科学教育の高い価値を有する。
パンダの化石が発見された鍾乳洞は、深さ約180メートルで、化石は鍾乳洞の奥深くにある石灰岩の台の上にあった。周囲の環境が暗く湿っており、化石があった位置の上部からは絶えず水が滴り落ち、下部には地下水流が流れていた。
専門家は「パンダの化石の骨格は石灰岩の台の上に固着し、岩石の表面にむき出しになっていた。化石表面には二次的に生成された炭酸カルシウムの沈着があり、面積は約1平方メートル。上腕骨や大腿骨、脊椎、肋骨などのパンダの骨がはっきり見える」と説明した。
専門家によると、化石の頭蓋骨の形態や歯の構造的特徴、矢状稜の発達程度などから、この化石は成体のメスの個体だと判断できるという。