中国貴州省黔西南ブイ族ミャオ族自治州興義市にある清水河新型共有エネルギー貯蔵発電所では、巨大な「モバイルバッテリー」が整然と並んでいる。これらは大型リチウム電池パックを利用して、付近の太陽光発電所で発電した電力を保存し、電力消費ニーズに基づき放電している。新華社が伝えた。
同発電所の運用保守を担当する企業の鄒煒副総経理は「エネルギー貯蔵発電所は新エネ発電の時間と空間の矛盾を解決し、電力システムの調節能力を高めた。太陽光発電のピークは日照が十分な日中だが、電力消費のピークが日中とは限らない。エネルギー貯蔵発電所は発電と電力消費の矛盾を効果的に調節し、クリーン電力の無駄遣いを防いでいる」と述べた。
鄒氏はまた「共有エネルギー貯蔵発電所の設備容量は400メガワット時(MWh)で、2023年12月に稼働した。これは現地の新エネ電力の利用能力を高め、火力発電機に取って代わる電力網の予備電源となり、電力システム運用の安全性を高めている」と説明した。
今年7月31日までに清水河新型共有エネルギー貯蔵発電所は累計1億634万キロワット時(kWh)を充電し、9199万kWhを放電した。
興義市桔山街道の天鵝湾「太陽光・エネルギー貯蔵・充電」一体化モデル充電スタンドでは、屋根のソーラーパネルによって発電した電力が地下のエネルギー貯蔵電池に常に蓄えられ、充電スタンドの重要な電力源になっている。
運営企業の担当者は「ソーラーパネルは1時間で100kWh以上発電し、理論的には3時間でエネルギー貯蔵電池のフル充電が可能だ。電力網が停電した場合でも、この充電スタンドは新エネ車の充電を維持できる」と紹介。「この充電ステーションは電力網への逆充電も行える。これは充電スタンドのソーラーパネルの余剰電力が電力網に送られ、電力の無駄を防ぐことを意味する」と語った。