中国チベット自治区ラサ市でこのほど、第2回青蔵高原(チベット高原)科学調査成果発表会が行われた。発表会では、青蔵高原が全体としてカーボンニュートラルを実現したことが明らかになった。中国新聞網が伝えた。
第2回青蔵高原科学調査隊隊長で、中国科学院院士(アカデミー会員)の姚檀棟氏によると、今回の調査では気候変動の影響を受ける青蔵高原のカーボンシンクの機能と変化の特徴を明らかにした。今後は科学技術で気候変動に対応し、「ダブルカーボン」(CO2排出量ピークアウト・カーボンニュートラル)の目標に貢献する。
科学調査隊は青蔵高原に大気中温室効果ガス濃度の多次元協調立体モニタリングシステムと、大気中温室効果ガスの地上モニタリングネットワークを構築。さらにヘリコプター、ドローン、飛行船プラットフォームを利用して、大気中の二酸化炭素やメタンガスの濃度の長期的かつ高頻度のモニタリングを実現した。これにより、同高原の典型的な地物や異なる気候条件下の二酸化炭素とメタンガスの地上濃度、高高度濃度、カラム濃度を取得し、カーボンサテライト製品の同高原における精度と適用性を検証した。
姚氏は「青蔵高原の生態系カーボンシンクは年間1.2億~1.4億トンある。人為的な排出量は年間5500万トンで、炭素余剰量は年間6500万トン以上となっている。うちチベット自治区の生態系は年間4800万トンのカーボンシンクがあり、人為的な排出量は年間1150万トンで、炭素余剰量は年間3650万トンだ」と説明した。
発表会によると、温暖化と高湿度化により、青蔵高原の植生が緑化しており、生態系に柔軟な適応能力が備わったという。同高原の温暖化と高湿度化は、持続的な緑化と生態系カーボンシンクの増加にとってプラスとなるだろう。